re:leaf (リリーフ)とは
『孤独感に悩むパニック障害、広場恐怖症の当事者に、安心して(症状が出ても)入れる店舗に、実際に取材を行い、協賛店や医院の声をご紹介しています。』
re:leaf (リリーフ)
【re】再び 【leaf】葉
【relief】安心・救済 を掛け合わせ
①当事者の人生に再度新たな芽が出ますように
②私たちが安心できる場を提供できますように
という二つの意味を込めた造語です。
始まりは突然に
“バタン”
18歳の夏のある日、私は電車内で倒れました。ふと気がつくと電車の天井が見え、私は一瞬何が起こったのか分からずにいました。
ちょっとしてから、倒れたのか~と状況を把握しゆっくりと起き上がりました。
周囲の方は、突然の出来事に驚いていました。
ですが、「大丈夫?」と声を掛けてくださったり、中には「席をお譲りします」と親切にも立ち上がってくださる方もいらっしゃいました。
それでも私は「ありがとうございます…大丈夫です…」とだけ呟き、次の駅で降りるからといった理由で、誰の救いの手も借りず再び立ち続けました。
今振り返ってみると、声を掛けるのはとても勇気が入る行為ですよね。誰かに手を差し伸べてもらった際、素直にそれに応じてみる。
相手に何か迷惑を掛けてしまうのではないか、と心のどこかで常に怯えていた私は、それができませんでした。
我慢した先にあったもの
たまたま疲れが溜まっていたんだろう、とその時は深く気に留めませんでしたが、それ以来、電車に乗った際は不調を感じる日々が増え、ついには駅へ行くだけで強烈な吐き気に襲われるまでに悪化してしまいました。
本当は、どこかの時点で気付いていました。これ、テレビで観たパニック障害ってやつだ、と。ですが、ここでも誰にも迷惑を掛けたくない、と一人抱え込んでしまいました。
とはいっても、当時予備校生だった私は電車に乗らなければ何も始まりません。
意を決して両親に打ち明け、病院へ連れていってほしいと自らお願いしたのでした。
頓服薬を貰って一時的に何とか凌ぐことができましたが、その後、電車だけでなくだんだん人混みにも苦しさを覚えるようになっていきました。
テスト中や授業中に動悸がし、手の震えが止まらず、ノートやテスト用紙がびっしょりの汗で濡れ、読めなくなったり途中でトイレに逃げ込んだり、ついには教室に入ることもできなくなってしまいました。ただただ、家に居ることしかできませんでした。
翻弄され続ける日々、そして今へ
その後、病状は一進一退を繰り返し現在に至ります。時には、苦しい時期もありました。(今でもたまに顔を出してきます。笑)パニック障害を発症してからもう10年が経ちます。
この年月を振り返ってみて思うことは、人に頼ることなく一人で何とかしようとすることが多かった、ということです。
困ったことがあっても誰かに頼ることなく我慢してしまったり、相手に迷惑を掛けてしまうのでは、と不安に感じたり、とにかく助けてほしいと言えない性格でした。
でも、もうこの歳までなんやかんやと、こんな調子で来たら世間一般でいう年相応の人生のレールからは、とうの昔に脱線しています。
こんな私でも誰かの役に立つことができないかな、逆に救いの手を差し伸べる立場になれないかな、そんな風に考えるようになりました。
re:leafに願いを込めて
パニック障害の入門書や厚生労働省のホームページなどによりますと、パニック障害の有病率(ある時点[検査時など]において集団の中で病気に罹患している人の割合)は0.8%とされています。100人におよそ1人ですね。
最近では、芸能人の公表が相次ぎ話題となっていました。パニック障害は、決して珍しい病気ではないのです。
また、広場恐怖症を公表したスポーツ選手もメディアなどに取り上げられていました。この病名はまだあまり皆さんも、耳にしたことがないのではないでしょうか。
いずれにせよ認知度の良し悪しにかかわらず、まだまだ悩んでいる方がいることに変わりありません。かつての私のように、相手に頼ること=迷惑を掛けること、と思い人知れず悩んでいる困っている、そんな方々へ向けてre:leafを設立しました。
re:leafでは、パニック障害や広場恐怖症の方が行くことを想定していますので、各店舗の「安心ポイント」や「可能な対応について」などといった情報が掲載されています。これは、当事者の方が行く前から感じる強い不安感(=予期不安)をなるべく事前に和らげたいとの想いからです。
あなたが自ら声をあげられないのであれば、私たちが大丈夫、とずっと来てくれるまでただ待っています。こっちにおいでと無理に引っ張り出すことはしません。
どんなあなたでも受け入れてくれる場所が、ここには集まっています。行動するかどうか、決めるのはあなた自身です。
パニック障害や広場恐怖症に悩む方々にとって、re:leafが架け橋となり、つらいときや苦しいときも人生を一緒に並走し乗り越えることができる。
また、当事者の方はもちろん、そうでない方にとっても、豊かな人生を送るきっかけを、re:leafが与えられたらいいなと思っています。
re:leafのメンバー1人1人があなたの力になりたいと心から思っています。

(※re:leafでは病名をパニック症ではなく、広く認知がされているパニック障害と敢えて表記しています)
re:leaf代表 玉置 織奈
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